社内でアイディアソンを実施するメリットを考えてみた

会社が大きくなってくると人事で決められた担当(主に企画部や企画室)がひたすら企画を考えたり、外部からの提案を受けたり、社内上層部の無茶振りを検討したり、ひたすら資料を作ったりする仕事形態になっていると思います。

もちろん商品開発や改良・改善であれば、確かに効果的だと思います。
ですが、一部に固定された人のアイディアでは新しい商品はなかなか生まれてきません。(上司の『鶴の一声』ばかりでは失敗することが多々あり、責任逃れのための外注など結局コストがかかるだけです。)

確かにアイディア募集など社内で行っているケースもありますが、自分には直接関係ないと思っている人が大多数でしょう。

そこで活用したいのが「アイディアソン」です!
アイデアソン(Ideathon)とは Idea と Marathon を合わせた造語で、決まったテーマについてグループ単位でアイデアを出し合って、それをまとめて発表まで持っていく形式で進行します。
決まった時間内でその場で話し合いグループでアイディアをまとめるのです。
本来は「ハッカソン」まで発展したいところです。
※ハッカソン(Hackathon)とは Hack と Marathon を合わせた造語、そのままアイディアを完成までこぎつけます。
ですが、ここはあえて省略します。「ハッカソン」までの過程(プロトタイプまでの作成)はやはり技術を持った出来るところにお願いするといいでしょう。

もちろん目的は新しいアイディア(カイゼンも含む)の発見ですが、それとは別に日常にない自分への発見もたくさんあるのです。

メインの効果
・テーマに関するアイディアが集まる

副次的な効果
・考える力が養える(発想力UP)
・異なる立場の人がコミュニケーションする場を持てる(新しい人脈、協調性UP)
・自分に関わりのあることだと認識できる(主体性UP)
・意見をまとめる能力が身に付く(まとめる力UP)
・意見を言える環境ができる(環境改善)

進め方

とにかくゆるーくリラックスした形で進行します。
もちろん無礼講です。お菓子やジュースなど用意して、4、5人ぐらいのチームでテーマに沿ったアイディアを出し合います。

テーマはどうすればいい?と思ったとしても簡単なことでいいのです。
たとえば、自社における『Pepperの有効な使い方』とか簡単なことで問題ないです。いいアイディアが出ればPepperを購入すればいいだけです。
逆にテーマを絞りすぎるとアイディアが出にくくなってしまいます。
しかし大雑把すぎても同様ですので、何個かテーマを用意しておくといいでしょう。

付箋紙と大きな模造紙つかって、自由に思いつきのアイディアをどんどん書き出します。
時間内に協力してチームでのアイディアをまとめていく形になります。

気を付けなければならないのは、アイディアソンではコストやネガティブな意見は極力無視しなければなりません。あくまでアイディアがほしいので、コストは無視します。そんなものは製造側や企業努力に任せておいてください。
※でもここがなかなか難しいので、明示的に見えるところにでも貼っておきましょう。

そして、最後にチームごとにアイディアのプレゼン発表を行います。
※可能なら中間発表を行うと、他のチームの競い合いとなってモチベーションが上がります。

もちろん順位も付けなければなりません。
審査員の偏見で決めると軋轢を生みますので、参加者全員の無記名投票がいいでしょう。
そして、懇親会で盛り上がってもらえれば大成功です。

進行の担当は?

イベント会社に依頼してもいいですし、社内で立ち上げるのであれば「企画サポート部」として社内のアイディア収集に徹することで、効率よくいろんな人からのアイディアを引き出すことができるでしょう。
うまく軌道に乗れれば、社員の家族や外部からもと、どんどん裾野を広げていけばよりいいと思います。
※オープンなハッカソンでは、景品目的のプロの人も集まるので要注意。

もし継続的な対応が難しいというのでしたら、アイディアソン自体を社内研修の一環として、別荘地などで行うのも面白いでしょう。
(同様にソフトウェアなどの開発会社であればハッカソンを実施するのもありですね。)
この場合は部署ごとではなく、いろんな部署の社員をうまく分散して日程を合わせましょう。

まとめ

業務で人材を雇うのは当たり前ですが、人材は有効に使うものです。
それは特定の能力だけではなく、新しい能力を見出すことでより人材活用の幅が広がります。

ダイバーシティ推進(多様性の活用)も叫ばれていますし、女性の活用がダイバーシティではありません。まずは社内の埋もれた人材を発掘して活用すべきでしょう。
会社でも立場が変わればアイディアに対する視点や考え方ももちろん変わります。
受付の人や事務の人、現場の人や工場の人などなど、会社にはいろんな立場の方々が既にそろっているのです。

もくもくと単調作業をするだけが会社への貢献ではありません。
「鍋部長」、「Pepper部長」、「スマホ部長」など、いろんな担当部長がいてもいいと思います。(名誉職ですが・・・。)

とにかく実行することがなによりも大事です。
少しでも興味を持たれたのであれば、最寄りの公開アイディアソン(またはハッカソン)イベントへの参加してみてください。体験してください。そして社内でぜひ実践してください。

この記事をシェアする
Tweet about this on Twitter
Twitter
Share on Facebook
Facebook
0

Comments

Comments