現在の社会生活において、最低限のインフラがあれば何も困ることがありません。
食料は安い輸入品や冷凍食、最低でもカップラーメンさえあれば生きていけるし、衣食住も贅沢さえしなければそこそこなんとかなります。
自分も学生時代はバイトだけでそこそこで生活できていましたし、質素ながらも倹約すれば遊べていました。
今では就職して十数年勤続しても、会社の売り上げが上がらずに給料もそこそこ。
それなのに消費税もですが、税金絡みの負担(年金や介護保険料)と固定費(公共料金や通信費)だけがどんどん負担になってますし、子供の養育費も成長とともにかかっていきます。手取りや使えるお金は逆に下がっていっています。
実質、中小企業のサラリーマンでは年収が少し上がっても、月々の手取りはほぼ変わらない(逆に下がる)ので、景気の実感などなかなかありません。
経済を回すためには?
だけど、経済政策をせっせとして株価が上がっているのに経済が回らないのはなぜなのでしょうか。
どうすれば地域経済が活性化することができるのでしょうか。(地域全体の収入が増えるのか。)
少し自分なりに考えてみました。
具体例として以下の理由があると思います。
地域としての問題
・全国規模のスーパーなどの参入で、地域にお金が回らない。(就職は少し増えるが、地域の特産などはほとんど取引しないため、利益は吸い上げられる。)
・商店街では店舗を借りるのに費用がかかり、利益の半分近くを持って行かれる。元からの古い店舗はローンを完済しているため、売り上げがそこそこでもやっていけるしシャッター閉めててもあまり損はしないので、閑散としたまま。(後継者不足の問題もある。)
・観光産業などで活性化できたところもあるが、観光地でもないと最初から誰も来ない。
消費側としてのお金の使い道
・生きるのに必要なものとして、衣食住なのだがすべてが安く手に入ってしまう。
・車などの贅沢品(欲しいもの)すらメーカーも製品も中古で余っている。十分使えるものがそこそこの値段で手に入ってしまう。
結局のところ、既にデフレや競争原理によって、モノの飽和状態になっているため、特に支出する理由がなくなっている上に、雇用に関しても最近はセルフレジで人件費も抑えていたりして、大手の企業に吸い上げられているのです。
生産性を比べることの無意味
生産性を考えてもモノの飽和状態では、意味がありません。
そして生産性を上げれば経済が回るのかといったら、人件費に還元されれば別なのですが時給換算だと回りようもありません。
たとえば自動販売機で経済は回ってはいるが、自販機のオーナーまでにしか回っていません。
便利なことはいいことですが、生産性を上げることで人件費が軽んじられてしまいがちです。特に時給計算だと作業量が下がり、仕事への報酬が少なくなります。
また、もしも効率化ができて、ほとんど働かなくてもがっちり収入があるのなら最大の生産性を上げていることになりますが、買う人が増えなければ経済はそこまで回りません。
楽して収入が手に入る仕組みはもちろんすばらしいです。でも、それをすべての人が出来るかと言ったらそうではないのです。もし誰もが始めたら、自販機の飽和で利益分散や価格競争が始まってしまいます。そうなると収入が減るので生産性として低くなっていきますので、それでは意味がありません。
見えないものの価値
それではどうしたら経済の流通が起こり活性化されるのか、次の経済を回すための産業がないか自分なりに考えていました。
現代で必要なものはモノではなく、見えない「娯楽」や「サービス」などで価値を与えて稼ぐ時代なっていくのだろうと。
そう、音楽や絵画やテレビゲーム、小説などの娯楽を与えることで、収益を上げていけば経済は回るはずだと。
ブーム(=価値)を作るのはいつも若者です。だけど、お金がない若者はすぐ無料に依存してしまいます。
そして、残念なことに時代はフリーミアム化(無料化)に突入してしまったのです。ついには、お金を持っている人まで「無料にしろ」とねだるようになってしまっています。
ここもまた、広告ビジネスの仕組みをいち早く作り上げてしまった大手企業に持っていかれてしまっています。(大手がまとめサイトなど運営して、他の情報から記事を吸い上げて、情報すら搾取してしまった。)
結局皮肉にも、実際にしっかり収益を上げているサービス業かつ、比較的時給が高い業界はキャバクラやパチンコ業界ぐらいです。
人間はやはり「欲望」に関してはしっかりと対価を支払うようです。まぁルールを守ってしっかり地域経済を回しているので、一応問題はないのですが。
経済政策しても価値観が変わらなければ意味がない
政府政策で金利政策や株、円安など下支えして経済を回そうとしていましたが、大企業は潤っても内部留保などで地元や社員に結局還元されませんでした。(最悪はタックスヘイブンに行ったきり・・・。)
政策として大きすぎる単位を扱うことで、即時的に国際的な経済指標は動せるかもしれませんが、実際動かさなければならないのは国内の内需(人)だったのです。継続的に10万、100万単位で国民全体で相互に取引されるような新しい産業が必要なのです。
いまさらですが、本当にやらなきゃいけない政策は中小企業の活性化を軸とした現代版の「国民所得倍増計画」なのだと考えています。
お店や企業の利益が倍にならなければいけないですし、そのための意識改革も必要です。
過去では機械化と効率化によって生産を増やしてましたが、現代版ではモノの生産は控える必要があります。芸術などのソフト面にさらなる価値を与えたり、生産業ではITでのさらなる効率化など、特にサービス業への報酬を倍にしていくなどの長期計画になってきます。
具体的な対策案
・お金を持っている方々は値切ることをしないようにする。
・「神」対応だと感じたら、しっかりチップを支払ってサービス自体の価値を上げていく。(チップもくれないお客様を神様にしてはいけません。)
・作ることを控えることで競争を抑えたり、特に安売り合戦を「悪」とみなす。(中小企業を保護する大企業向けの規制強化など)
・競争入札も随意契約もしないようにして、どんな中小企業でも参加させてくじ引きにする。(丸投げはNGだけど、個別投げ(複数業者への一次委託まで)はOK)
・「宵越しの金は持たない」という感性を賛美する。
・効率を上げて残業をなくす分、即時完了手当や品質向上手当を出す。(だらだら残業手当を取るより、就業時間内で品質向上する正しいサイクルとなる)
・株主優先の資本主義より、従業員重視の還元主義へ。(売上高は上げても純利益はそのまま維持(社内還元)する。)
もちろん最低賃金を上げることももちろんですが、出来るだけ作業対価(サービス対価)への報酬へ切り替えたほうがいいでしょう。最低賃金の指標は時給なので、今の生産性が高い状態では作業者の報酬がどんどん減っていってしまいます。
爆買いではないですが、浪費は「悪」ではありません。逆に喜ぶべきことなのです。(※一部政治家と公務員を除く)
交際費の上限も上がったのに、接待であまり使われてないようです。ですが地域貢献をするためには、浪費しない方が「悪」だという考え方が必要になってきます。(※一部政治家と公務員を除く)
技術革新もありますし、投資は必要ですがITを使えば、生産性を上げることはそう難しくありません。
楽して稼いで楽しんで、経済を回せればそれは一番いいことだと思います。
でも、それを地域や従業員に還元しないとどうやっても末端まで経済は回らないのです。
所得の低い人(特に若い人)が不満をいえないように、みんなで収入が増えれば何の問題はないのですから。
最後に
ITサイトなのに場違いな主張をしてきた感じがありますが、最後に言っておきたいことがあります。
ITの生産性を上げるのに必要なのは、開発者をしっかり休ませること!そして、勉強をさせること!
やはり脳は疲れますので、進捗が進まないからと言って徹夜などをさせるのは効率が逆に下がってしまいますので、仮想納期はギリギリでもいいですが、実納期は余裕をもってください。
また、インプットがなければ、アウトプットはありません。
「業務時間外で自主的に勉強しなさい」とか、そういった方針が多く見受けられますが、技術者は最新技術を常に身に着けているからこそ、より良い技術者なのであって、いま身に着けている古い技術を使うだけの機械ではありません。
今では日々最新技術が更新され、発表がどんどんされています。
日々1時間でも勉強の時間を業務時間に組み入れることで、そういった最新技術を社内に取り入れることが可能なのです。
もちろん社内・社外を問わず、コミュニティ活動を推進してもいいでしょう。
(会社でのスポーツ推進みたいなものです。)
IT最新技術情報はネットにありますので、インターネットをしていても多少大目に見てくれると助かります。(切実)
取り留めなくなってしまいましたが、みなさんが何かしら考えるきっかけになってもらえれば幸いです。